はりは皮下への刺入による侵害刺激で、お灸は皮膚上の温熱刺激で生体反応を起こし、循環改善や鎮痛効果などを図ろうとするものです。

はりもおきゅうも概ね同じポイント(ツボ)を使いますが、はりはピンポイントで深いところに作用させることができ、お灸は浅く広い範囲に作用させることができます。

臨床では症状、治療部位や患者さんの希望を考慮して使い分けますが、ふつうははりがメインになることが多いと思われます。

また、作用範囲の広いおきゅうはセルフケアに適しているといえます。

ちなみに、「鍼灸師(しんきゅうし)」というのは便宜的な呼称で、国家資格では「はり師」と「きゅう師」別々の資格です。