先日、母が96歳で永眠しました。天寿を全うした大往生でした。死亡診断書には「老衰」と記載されました。以下は昨年7月に掲載したブログの再掲です。

死亡診断書の死因病名に「肺炎」ではなく「老衰」と記載する医師が増えてきているようです。過去に死亡診断書の死因病名が「肺炎」とされていた症例の多くは、実際には肺炎が直接の死因ではなく、加齢性変化による衰弱などによって死亡しているといわれています。

90歳以上の人口が著増していることや、患者・家族の医療への考え方の変化、患者・家族との継続的な関わりの中で、あえて病気探しをせず老衰と判断する医師の存在があると考えられます。

90歳代などの高齢者の診療では、診断をつけその疾患の治療をすることが必ずしも患者の予後やQOLの改善につながらないことがあり、老衰と考え老衰死に向かうプロセスを支援するという考え方が背景にあるようです。

「老衰死」というと何だか暗いイメージでしたが、天寿を全うした「自然死」と前向きに捉えるべきかもしれません。

千寿鍼灸院(北千住・足立区)は、はりきゅうで皆さんの健康を応援しています。